『紳士は金髪がお好き』

『紳士は金髪がお好き』

原題:Gentleman Prefer Blonds.

1953年 アメリカ 91分

監督:ハワード・ホークス

 

6月はマリリン・モンローの誕生月、7月はふふふ~んで、8月5日は命日です。

そう、6月に思い立って書こうとしてたのに、私事ですが生活リズムに変化がありまして、ただでさえ少ない更新が更に更に遅れ、マリリン・モンローの誕生月を逃してしまい、言い逃れのこんなタイミングにしてしまいました。

でも、せっかく書けたからマリリンを観よう!

 

没後56年、彼女自身の人生に関しては、不遇であったり、謎の最期に関して今なお囁かれる陰謀だとかなんだとか…

色々あるけれど、全部まとめてマリリン・モンロー、ノーマ・ジーンが好きだ。

そんな彼女の出演作の中で私が最も好きなのがこの『紳士は金髪がお好き』。

男前なジェーン・ラッセルとの対比でその柔らかさや可愛らしさが際立って、目に麗しく、歌声は『ショーほど素敵な商売はない』の中で「口にマシュマロを含んでいるような」と表されるくらいにソフトで、かといってメリハリがないかというと全くそんなことはなく、非常に耳に心地よいのです。

そんなマリリンの魅力がいっぱいのミュージカルコメディ『紳士は金髪がお好き』。

どうぞおつきあいください。

 

ローレライ・リー(マリリン・モンロー)とドロシー・ショー(ジェーン・ラッセル)は親友同士のショーガール。親友同士とは言っても性格も恋愛観も正反対で、お金を使うことに気を遣う相手では愛もへったくれもないという感覚であるローレライに対し、ドロシーはお金よりもロマンティックな恋愛を求める女性。

ローレライの婚約者ガスは財産家の息子で会う時にはいつもプレゼントを欠かさない、ちょっとヌケた男性。ローレライとパリで挙式を行う予定が、ガスが一緒に行けなくなったことで、監視役としてドロシーを伴い、女二人の船旅となる。

が、ローレライを良く思わないガスの父親がさらにマローンという探偵を雇い泳がせる作戦でもあった。

そしてさすが豪華客船、乗客も様々で、ローレライが放っておくはずがないダイヤモンドの鉱山を持っているビーグマンという富豪の老人が現れる。早速色仕掛けに走るローレライ。一方ドロシーは正体を知らずにマローンに好意を抱いてしまい、こんな状態で平穏に終わる訳もなく…というお話。

 

最初から最後までマリリン・モンロー、ジェーン・ラッセル双方の魅力と、ユーモアと歌にあふれていて、非常に明るく、また、ちょうどそんな風に変わってゆく時代背景などもあったのでしょうか?女性のたくましさというものも感じさせられます。

 

それを強く感じるのが、ドロシーとオリンピックチームの青年たちとのやりとりの中で歌われる「Ain’t there anyone here for love.」

簡単に言うと「力強い男性に頼りたいけど、楽しませもして欲しい。」的な守られるだけの女じゃない!という歌で、それだけだと身勝手な女にしか感じませんが、ジェーン・ラッセルが歌うとすごく頼りがいのあるイメージから可愛げのある女性へと見る目が変わります。

ちょうど良いんでしょうね、いわゆるツンとデレの割合が。

そのちょうど良いツンデレがマローンに対しても発揮され、親友を傷つけるやつは誰であろうと許せないのに、あなたは…な揺れ具合も素晴らしいです。

 

ローレライは良い子で、頭も悪い子じゃないんだけど詰めが甘いところがあってドロシーのために乗客リストで「執事付き」の乗客をチェックして、有名な資産家を自分たちのディナーテーブルに呼ぶのだけど大失敗。ドロシーの「How am I do?」が笑えます。

また自分は百戦錬磨だと信じてダイヤモンド王を上手くたらし込めたものの、二人で会話抜きでは誤解される場面を写真に撮られていたり、そのネガを取り戻す計画もどこか見通しが甘く、子供に助けられたり、とんでもないパーティーを開いたり。

そのまごう事なきコメディエンヌぶりはぜひ映画を観て堪能してください。

個人的には、船の客室に入って発する二言目の言い方の抜けた感じに注目していただきたいです。

 

そんな波乱の船旅も終わり、パリで早速ショッピングを楽しむが、また問題が…

行く当てをなくした二人はやむなく、またパリでキャバレーのショーガールへと返り咲き(?)。思い切った切り替えがサッパリしてて良いですね。

そんなローレライの元に話をしたいと訪ねてきたガスへの素っ気ない態度、そこからまるで本心を当てつけるように歌われる「Diamonds are a girl’s best friend.」。

この時のマリリンの輝きはダイアモンド同様、永遠ですね。(ダイアモンド持ってないから、どんな輝きか知らないですけど(汗))

マリリンのプラチナブロンドにピンクのドレスが最高のコンビネーションで、本当に、シンプルに、是非観てください!とお願いしたい気持ちでいっぱいです。

 

さて、そんな最高潮を迎えた後、ローレライの元へ警察が着たと支配人が大慌て。

先ほどの「問題の中の」「もう一つの問題」の裁判になってしまいます。

ここでドロシーが一肌二肌脱いでローレライに化けて、歌って踊って、法廷は大混乱になるけれど、ドロシーのある告白で温和に一件落着。開廷前とは打って変わって優しさいっぱいのハッピーエンドに。

 

一方ローレライにとってはここからが肝心。ガスとの結婚を認めてもらうためにはガスの父親の承諾が必要。それはなぜかと言えば、ガスの価値はイコールガスの父親の資産だからである。

そのお金に執着する考え方がたくさんの問題を引き起こしてきた原因で、なおそれを説明しようとする彼女はとんでもなく感じられるけれど、意見を聞いたらやけに納得。確かにそういう理想もあるけれど、現実はどうにもこっちだなぁと思わせるもの。そんな彼女の見事な論理にガスの父親も感心し、こちらも一件落着。

晴れてすべてがハッピーエンド。

 

と、コメディなんですが、笑いのあるドラマとしても十分楽しめる傑作です。

ぜひぜひ、この機会にマリリン・モンローの魅力を体験してみてください。

 

以上、『紳士は金髪がお好き』についてでした。

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